「屋根や外壁の塗り替えを考えているけど、どの塗料を選べばいいのか分からない…」
「塗料の種類が多すぎて、違いが分からない…」
「費用や耐久性、メンテナンス頻度も気になる…」
こんな悩みありませんか?
屋根・外壁塗装は、家を守るために不可欠なメンテナンスですが、塗料の種類が多く、選び方を間違えるとすぐに劣化し、結果的に費用がかさむことも。
本記事では、塗料の種類や耐久性・費用・選び方のポイントをわかりやすく解説!
塗料選びで失敗したくない方は、ぜひ最後まで読んで、最適な塗料を見つけてください!
この記事でわかること
✅ 屋根・外壁塗料の種類と耐久性・価格の比較
✅ 塗料ごとのメリット・デメリットと適した用途
✅ 耐久性・コスト・美観を考慮した最適な塗料の選び方
✅ 人気の塗料メーカーと代表的な製品
✅ 失敗しないための施工のポイントと業者選びのコツ
屋根・外壁塗料選びの重要性
塗料の役割と重要性
塗料は、単に家の見た目を美しくするためのものではありません。雨・紫外線・温度変化などから建物を守り、劣化を防ぐという重要な役割を果たします。
🔍 塗料の4つの主な役割
役割 | 具体的な効果 |
---|---|
耐久性の確保 | 塗膜が外壁や屋根を守り、雨漏り・劣化・腐食を防ぐ |
美観の維持 | 外観の色・質感を長期間保ち、汚れや色あせを防ぐ |
メンテナンスコスト削減 | 耐久性の高い塗料を選べば、再塗装の回数を減らせる |
健康・環境への配慮 | VOC(揮発性有機化合物)の少ない塗料で、健康被害・大気汚染を軽減 |
「どの塗料でも同じでは?」 と思うかもしれませんが、
耐久性や防汚性が異なり、選ぶ塗料によってメンテナンス頻度やコストが大きく変わるのです。
適切な塗料を選ばないとどうなる?
塗料選びを間違えると、次のようなトラブルが発生します。
- 耐久性が低く、すぐに色あせや剥がれが発生する
- 施工後数年でひび割れ・カビ・コケが発生し、再塗装が必要になる
- 安い塗料を選んでも、短期間で塗り替えが必要になり、長期的には高くつく
- 下地と相性が合わず、塗膜の浮きや剥がれが発生する
💡 例えば…
- 「安いアクリル塗料」を選ぶと、5年ほどで再塗装が必要になるケースも。
- 「シリコンやフッ素塗料」を選べば、10年以上メンテナンス不要になることが多い。
適切な塗料を選ぶことで、
「最小限のコストで最大限の耐久性を確保する」ことが可能になります!
塗料の種類と特徴
下記の表では、主要な塗料の種類を「耐用年数」「費用相場」「メリット」「デメリット」などでまとめています。
塗料の種類 | 耐用年数 | 費用相場(㎡単価) | 主なメリット | 主なデメリット |
---|---|---|---|---|
アクリル塗料 | 5~8年 | 1,000~1,800円前後 | 価格が安い DIYにも扱いやすい | 耐候性・耐久性が低い ひび割れしやすい 汚れやすい |
ウレタン塗料 | 7~10年 | 1,800~3,000円前後 | 光沢があり高級感 密着性が高い | 耐久性はやや低い 汚れがつきやすい |
シリコン塗料 | 10~15年 | 2,500~4,000円前後 | 耐久性・耐候性のバランスが良い 防汚性も高め | 塗膜が硬く、ひび割れを生じる場合も 重ね塗りにやや注意 |
フッ素塗料 | 15~20年 | 3,500~5,500円前後 | 耐久性・耐候性が非常に高い 汚れにくい | 価格が高い |
無機塗料 | 20~25年 | 4,000~6,000円前後 | 最も高い耐候性・防汚性 カビ・藻の発生が少ない | 非常に高価 / 再塗装が難しい 施工できる業者が限られる |
ラジカル塗料 | 12~16年 | 3,000~4,500円前後 | 耐久性が高い 低汚染性 コストパフォーマンス良 | 施工業者の技術が重要 普及事例が少なく施工ミスリスクあり |
アクリル塗料
- メリット:値段が安く、DIYに向いている
- デメリット:耐久性が低く、紫外線に弱い
- 向いている場面:短期間だけ外観を保ちたい倉庫や仮設建物など
ウレタン塗料
- メリット:密着性が高く、光沢感ある仕上がり
- デメリット:シリコン以上の耐候性はなく、汚れやすい
- 向いている場面:モルタルやコンクリート下地で、ひび割れリスクを考慮する場合
シリコン塗料
- メリット:バランスの良い耐候性・防汚性、価格も中程度
- デメリット:硬めの塗膜で割れが生じることも
- 向いている場面:戸建住宅の外壁全般、コストと耐久性を両立したい場合
フッ素塗料
- メリット:15年以上持つ高い耐久性、汚れや色あせが少ない
- デメリット:価格が高く、材料費・施工費が嵩む
- 向いている場面:塗り替え回数を減らしたい、厳しい環境(海沿いなど)で耐久性重視
無機塗料
- メリット:最も高い耐候性、防カビ・防藻性に優れる
- デメリット:非常に高価、再塗装が困難になる場合も
- 向いている場面:築年数が浅い家を長期的に保護したい、予算に余裕がある場合
ラジカル塗料
- メリット:シリコン以上の耐久性、低汚染性、コストパフォーマンスが高い
- デメリット:導入事例がまだ少なく、施工業者の技術力に依存
- 向いている場面:最新技術を活かし、バランスの良い塗装を求める場合
失敗しない塗料選びのポイント
塗料を選ぶ際には、単に価格や耐久年数だけでなく、建物の状態や周辺環境、施工業者の技術などを考慮することが重要です。
ここでは、「耐久性」「コスト」「周辺環境」「美観」「下地との相性」 という5つの観点から、最適な塗料を選ぶためのポイントを解説します。
耐久性とコストのバランスを考える
塗料の価格だけでなく、長期的なメンテナンスコストも考慮することが重要!
30年間の総費用シミュレーション
「初期費用が安い塗料=お得」ではなく、長期的なコストを考えることが重要!
以下のシミュレーションで、塗料のコスパを比較してみましょう。
塗料の種類 | 1回の塗装費用(総額) | 30年間に必要な回数 | 30年間の総コスト |
---|---|---|---|
アクリル塗料 | 約80万円 | 6回 | 約480万円 |
ウレタン塗料 | 約100万円 | 4~5回 | 約400~500万円 |
シリコン塗料 | 約120万円 | 3回 | 約360万円 |
フッ素塗料 | 約150万円 | 2回 | 約300万円 |
無機塗料 | 約180万円 | 1~2回 | 約180~360万円 |
📌 結論
✅ 短期的に安く済ませたいなら → アクリル or ウレタン
✅ コスパ最強でバランスが良いのはシリコン塗料
✅ 長期間のメンテナンスフリーなら無機 or フッ素塗料が最適!
建物の周囲環境を考慮する
家の立地条件によって、適した塗料が異なります。
環境 | おすすめ塗料 | 理由 |
---|---|---|
海岸沿い | フッ素・無機塗料 | 塩害に強く、錆びにくい |
寒冷地 | 弾性塗料・ウレタン塗料 | 気温差による膨張・収縮に強い |
日差しの強い地域 | 遮熱塗料・フッ素塗料 | 紫外線に強く、色あせしにくい |
都市部(排気ガス多め) | 防汚塗料・ラジカル塗料 | 汚れがつきにくく、劣化しにくい |
💡「どの地域に住んでいるか?」を考えて最適な塗料を選びましょう!
美観(色や仕上がり)を重視する
塗料は色や質感によって、建物の印象を大きく左右します。
- 光沢ありの塗料 → 高級感がある(フッ素・ウレタン)
- 光沢なしの塗料 → 落ち着いた雰囲気(シリコン・無機)
- 遮熱塗料 → 夏場の室温上昇を防ぐ効果あり!
💡「長く住んでも飽きない色」を選ぶのがベスト!
また、「汚れが目立ちにくい色」(ベージュ・グレー系)を選ぶのもおすすめです。
下地材との相性を考える
外壁材に適した塗料を選ばないと、塗膜が剥がれるリスクがあります!
外壁の種類 | 適した塗料 |
---|---|
サイディング | シリコン・ラジカル塗料 |
モルタル | ウレタン・弾性塗料 |
ALC(軽量コンクリート) | フッ素・無機塗料 |
金属(トタン・ガルバリウム) | フッ素・シリコン塗料 |
💡 業者に「外壁材に適した塗料を提案してもらう」ことも重要!
塗料の性能を引き出すための施工の重要性
屋根・外壁塗装では、どんなに優れた塗料を使っても、施工工程や塗布方法が不適切だと本来の性能を発揮できません。ここでは、塗装工程(塗り回数を含む)と、メーカー推奨の施工条件を守ることの大切さを解説します。
下塗り・中塗り・上塗りの役割
- 下塗り
- 密着性の確保:下地と上塗り塗料の接着を高める
- 下地の調整:ひび割れ補修や防水性を高める下塗材もある
- 中塗り
- 膜厚の形成:塗装の耐久性を左右する膜厚を確保
- 色ムラ防止:上塗り前の色ブレを均一にする
- 上塗り
- 最終的な美観と保護:紫外線や雨風から建物を守り、色の仕上がりを決定
- 機能の発揮:遮熱、防汚、防カビなどの塗料機能が最も活きる層
- 塗料によっては「2回塗り仕上げ」を推奨しているものもあります。必ず3回塗りでなければいけないわけではなく、あくまでメーカー推奨の回数に従うことが大切です。
メーカー推奨の塗布量・希釈量・乾燥時間を守る
- 塗布量
- 記載された1㎡あたりの必要塗料量を下回ると、膜厚が不足し、耐久性が落ちてしまう
- 塗料を塗りすぎても乾きにくかったり、塗膜のトラブルを招く可能性がある
- 希釈量
- 希釈率が適正でないと、粘度の違いや乾燥不良が起こりやすい
- 塗料本来の密着性や遮熱効果、防汚効果などを十分に発揮できなくなる
- 乾燥時間
- 指定されたインターバル(下塗りから中塗り、中塗りから上塗りまでの時間)を守らないと、塗膜にシワや剥がれが生じやすい
- 天候や温度によって乾燥時間に変動があるので、塗装に適した気候下での施工が望ましい
- 一部の業者が工期短縮や手間削減のため、メーカー推奨を無視して希釈や乾燥時間を短縮するケースがあります。結果として、塗膜の耐久性や美観が大きく損なわれるので、施工前にしっかりと確認しましょう。
施工の巧拙が塗料の良し悪しを左右する
- 下地処理の徹底
- 高圧洗浄で汚れや旧塗膜を除去し、ひび割れを補修
- コーキングや補修材を適切に使用し、水分がない状態で塗装することが理想
- 適正な施工手順
- 各工程を省略せず、適切な職人技で丁寧に作業
- 工程間の乾燥時間や気候条件(湿度・温度など)も要チェック
- 熟練した職人による作業
- 経験豊富な職人は、下地の判断や塗料の扱いに精通しており、トラブルを未然に防ぎやすい
- 安易に安価な業者を選んでしまうと、工程を省かれたり雑な仕上がりになる可能性が高い
人気の塗料メーカーと代表的製品
日本ペイント
- サーモアイSi(屋根用シリコン):遮熱性能+シリコン特有のバランスの良さ
- パーフェクトトップ(外壁用ラジカル):光沢持続、低汚染性に優れる
エスケー化研
- エスケープレミアムシリコン:ラジカル制御型、耐久性とコストパフォーマンス◎
- 水性ヤネフレッシュフッソ(屋根用フッ素):高耐候で長持ち
関西ペイント
- アレスダイナミックTOP(外壁用シリコン・ラジカル):汚れに強く、光沢が長持ち
- スーパーフッソルーフペイント:屋根用フッ素で耐紫外線性が高い
アステックペイント
- リファイン1000Si-IR:ラジカル制御+遮熱効果
- 超低汚染リファイン:親水化技術で雨だれ汚れを軽減
業者選び:良い塗料を活かすために
高品質塗料も施工次第で台無しに
- 下地処理や3回塗り工程の省略があると、せっかくの高性能塗料も寿命が短くなる
- 職人の技量・丁寧さが仕上がりを大きく左右
一括見積サイトの活用
- 複数業者から一斉に見積もりを取得できるため、適正価格や施工内容を比較しやすい
- 悪徳業者を避ける:相場より高すぎる・安すぎる提示がないか、保証やアフターサービス内容をチェック
- 初めて塗装を依頼する人にとっては、簡単に信頼できる業者候補を絞り込める利点あり

相見積もりでチェックすべき項目
- 塗料名・塗装回数・下地処理内容が明記されているか
- 見積もりの総額だけでなく、単価や内訳(足場代、養生費、廃材処分費など)
- 保証期間や内容:施工後の塗膜剥がれやトラブル対応
Q&A:よくある疑問
- どの塗料が最もおすすめ?
-
一概に言えません。耐久性と価格、下地材や環境要件を総合的に考慮し、シリコン~フッ素あたりがバランスは良いです。
- 水性と油性、どちらがいいの?
-
水性塗料はVOC排出量が少なく環境に優しい反面、油性塗料に比べるとやや耐久性が落ちる場合があります。場所やご予算、仕上がりの希望によって選択するとよいでしょう。
- カラー選びで失敗しない方法は?
-
大きめのサンプルや試し塗りを太陽光下で確認し、色見本帳だけに頼らないことが大切です。
また、カラーシミュレーションソフトで提案してくれる塗装会社もあるのでよりイメージしやすくなります。
まとめ|最適な塗料を選んで、家を長持ちさせよう!
塗料選びは、家の寿命とメンテナンス費用に大きく影響する重要なポイントです。
適切な塗料を選び、信頼できる業者に施工を依頼することが大切!
📌 屋根・外壁塗装で失敗しないためのポイント
✅ 塗料の種類・耐久性・価格を比較し、ライフスタイルに合ったものを選ぶ
✅ 下地処理・3回塗りをしっかり行う施工業者を選ぶ
✅ 相見積もりを取って適正価格を把握する
✅ 長期的なコストを考え、メンテナンス頻度を抑える塗料を選ぶ
ぜひ本記事を参考に、最適な塗料と信頼できる施工業者を選び、長期的に安全かつ美しい住まいを守っていきましょう。
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